標題:サケ鼻軟骨由来プロテオグリカン・サケ鼻軟骨由来Ⅱ型コラーゲン摂取の関節への機能性に関する研究レビュー
目的:(P)健康な成人(栄養学的観点)に、(I)サケ鼻軟骨由来プロテオグリカン及びサケ鼻軟骨由来Ⅱ型コラーゲン含有食品を経口摂取させると、(C)プラセボ食品の経口摂取と比較して、(O)関節機能に対して有効か評価すること
背景:本品の機能性関与成分であるプロテオグリカン又はⅡ型コラーゲンを含む食品の関節機能への有効性に関する研究は多く報告されている。しかし、その両方を含む食品に関する定性的又は定量的研究レビューの報告はなかった。
レビュー対象とした研究の特性:検索日である2018年12月10日以前にデータベースに公開された国内外の健康な成人男女を対象にしたランダム化比較試験を検索し、疾病と診断されない範囲で膝に痛み・違和感がある日本人男女を対象とした論文1報が得られた。当該論文にかかる研究費用は原料供給者が提供し、論文の著者にその関係者が含まれているが、試験は第三者機関で適切に実施されていた。
主な結果:学術的に確立された膝に関する4つの評価(医師又はアンケートによる評価)が行われ、サケ鼻軟骨由来プロテオグリカンおよびサケ鼻軟骨由来Ⅱ型コラーゲンを含むサケ鼻軟骨抽出物40 mg/日を摂取した群が、プラセボ食品を摂取した群と比較して大半の項目で有意な改善又は改善傾向を示した。また、膝関節の曲げ伸ばしを伴う動きで多くの改善が確認された。
科学的根拠の質:研究の限界(不十分な点)として「被験者が限定的(40歳以上70歳未満の膝関節に痛み・違和感のある男女)」、「評価の多重性(類似項目の繰返し評価)が考慮されていない」、「評価項目が本来健常者を対象とした方法では無い」、「対象部位が膝関節のみである」、「副次アウトカムの結果に信頼区間の広がりが見られる」、「採用文献が1報しか存在しない為、結果に一貫性があるか評価できない及び否定的な結果が公表されていない可能性が否定できない」があるが、結論に影響する大きな問題はないと判断した。以上より、当該機能性に関する科学的根拠の質は十分であると判断した。ただし、上記限界も存在することから今後より質の高い研究結果が報告されることが望まれる。
標題:サケ鼻軟骨由来プロテオグリカン・サケ鼻軟骨由来Ⅱ型コラーゲンの筋肉量の維持に関する研究レビュー
目的:(P)健康な成人に、(I)サケ鼻軟骨由来プロテオグリカン及びサケ鼻軟骨由来Ⅱ型コラーゲン含有食品を経口摂取させると、(C)プラセボ食品の経口摂取と比較して、(O)筋肉量の維持に対して有効か評価すること
背景:本品の機能性関与成分であるサケ鼻軟骨由来プロテオグリカン及びサケ鼻軟骨由来Ⅱ型コラーゲンを摂取することによる筋肉量の維持の機能に関して研究された文献を対象とした質の高い研究レビューは実施されていない。
レビュー対象とした研究の特性:検索日である2023年7月17日以前に データベースに公開された国内外の健康な成人を対象にしたランダム化比較試験を検索し、条件に合致する文献1報が得られた。当該文献にかかる研究費用は原料メーカーが提供し、文献の著者にその関係者が含まれているが、試験は第三者機関で適切に実施されていた。
主な結果:学術的に確立された筋肉量の維持に関する評価が行われ、サケ鼻軟骨由来プロテオグリカン及びサケ鼻軟骨由来Ⅱ型コラーゲン各16 mg/日を24週間摂取した群が、プラセボ群と比較して筋肉量、除脂肪量の項目で有意に改善を示した。
科学的根拠の質:研究の限界(不十分な点)として「採用文献が1報しか存在しない為、結果に一貫性があるか評価できない及び否定的な結果が公表されていない可能性が否定できない」があるが、結論に影響する大きな問題はないと判断した。以上より、当該機能性に関する科学的根拠の質は十分であると判断した。ただし、以上の限界も存在することから今後より質の高い研究結果が報告されることが望まれる。
標題:サケ鼻軟骨由来プロテオグリカン・サケ鼻軟骨由来Ⅱ型コラーゲンの肌の弾力に関する研究レビュー
目的:(P)健康な成人に、(I)サケ鼻軟骨由来プロテオグリカン及びサケ鼻軟骨由来Ⅱ型コラーゲン含有食品を経口摂取させると、(C)プラセボ食品の経口摂取と比較して、(O)肌弾力の維持に対して有効か評価すること
背景:本品の機能性関与成分であるサケ鼻軟骨由来プロテオグリカン及びサケ鼻軟骨由来Ⅱ型コラーゲンが健康な成人において、肌弾力を維持する機能性を有することを示した研究は既に報告されている。しかしながら、12週間の継続摂取を行った研究を含めた研究レビューは実施されていない。
レビュー対象とした研究の特性:検索日である2023年6月28日以前にデータベースに公開された国内外の健康な成人を対象にしたランダム化比較試験を検索し、条件に合致する文献1報が得られた。当該文献にかかる研究費用は原料メーカーが提供し、文献の著者にその関係者が含まれているが、試験は第三者機関で適切に実施されていた。
主な結果:学術的に確立された肌に関する評価が行われ、サケ鼻軟骨由来プロテオグリカン及びサケ鼻軟骨由来Ⅱ型コラーゲン10 mg/日を12週間摂取した群が、プラセボ群と比較して、皮膚の弾力指標となるたるみの直接測定及び皮膚の粘弾性(R7、R2・R5・R7の変化量)がプラセボ群と比べて有意に改善した(P < 0.05)。
科学的根拠の質:研究の限界(不十分な点)として「被験者が限定的(20歳~60歳の健常な日本人成人女性)」、「採用文献が1報しか存在しない為、結果に一貫性があるか評価できない及び否定的な結果が公表されていない可能性が否定できない」があげられるが、結論に影響する大きな問題はないと判断した。以上より、当該機能性に関する科学的根拠の質は十分であると判断した。ただし、上記限界も存在することから今後より質の高い研究結果が報告されることが望まれる。 |