■GABA
1.仕事や勉強による一時的な精神的ストレスや疲労感を緩和する機能
【標題】
「ぐっすりタイムa」に含まれる機能性関与成分GABAの摂取によるストレスや疲労感の軽減に関する定性的研究レビュー
【目的】
健常成人において、「GABAを含む食品の摂取がストレスや疲労感を軽減するか」を検証する。
【背景】
GABAには仕事や勉強などのデスクワークや日常生活における精神的ストレスからくる一時的な疲労感を緩和する報告があるため、健常成人に対するGABAのストレスや疲労感を軽減する効果に関する定性的研究レビューを実施した。
【レビュー対象とした研究の特性】
国内外の文献を調査・収集し、健常成人を対象としたGABAのストレスや疲労感の軽減機能について検討した。抽出された査読付き文献の質を評価し、一時的な精神的ストレスや疲労感の指標として、「唾液中クロモグラニンA」、「自律神経活動」、「主観的疲労感」について評価を行った。
【主な結果】
2報の査読付き文献が抽出された。「唾液中クロモグラニンA」については2報中1報で肯定的、「自律神経活動」は1報中1報で肯定的、「主観的疲労感」については1報中1報で肯定的であったことから、科学的根拠があると判断した。また、2報ともGABAの摂取量は28 mg/回であったことから、GABAを28 mg/回摂取することで一時的な精神的ストレスや疲労感の緩和が期待できると評価した。
【科学的根拠の質】
公表されていない研究による偏りは否定できないが、採用文献の質は2報ともQL1(質が高い)であり、各種バイアスリスクも高くないため、十分な科学的な根拠があると判断された。ただし今後の研究によってはシステマティックレビューの結果が変わる可能性があるため、継続調査が必要である。
2.睡眠の質(深い眠りや目覚めのよさ)の向上に役立つ機能
【標題】
最終製品ぐっすりタイムaに含有する機能性関与成分GABAによる睡眠の質向上の機能性に関するシステマティックレビュー
【目的】
健常成人男女に対して、GABA摂取により睡眠の質が向上するか否かを検証する。
【背景】
GABAは、中枢神経系における主要な神経伝達物質であり、γ-アミノ酪酸活動に作用することで、不安軽減、疼痛緩和、鎮静効果などの作用があるとされているが、健常な成人男女を対象としたGABA摂取による睡眠の質向上の機能性に関するシステマティックレビューはなされていなかった。そこで、健常な成人男女に対して、GABAの経口摂取により睡眠の質を向上させる機能性を有するかについて、システマティックレビューを実施し、検証した。
【レビュー対象とした研究の特性】
国内外の文献を調査・収集し、健常または睡眠に軽度の不満を持つ健常な成人男女を対象としたGABAの睡眠の質向上機能について検討した。抽出された査読付き文献の質を評価し、睡眠時の脳波による客観的指標と質問紙などによる主観的指標について評価を行った。
【主な結果】
3報の査読付き文献が抽出された。脳波計測による客観的な評価と質問紙による主観的な評価の内、入眠潜時、ノンレム睡眠時間、VAS質問紙(起床時の気分)については、GABAの摂取によって肯定的な結果が認められたことから、科学的根拠があると判断した。また、3報ともGABAの摂取量は100 mg/回であったことから、GABAを100 mg/回摂取することで睡眠の質(深い眠りや目覚めのよさ)の向上に役立つ機能が期待できると評価した。
【科学的根拠の質】
評価対象文献3報のバイアスリスクは「低(0)」、非直接性は「低(0)」、不精確は「低(0)」、非一貫性は「低(0)」、その他のバイアスは出版バイアスが生じている可能性が否定できないため「中/疑い(-1)」と判断した。ただし今後の研究によってはシステマティックレビューの結果が変わる可能性があるため、継続調査が必要である。
■クロセチン
3.良質な眠りをサポートする(睡眠の質(眠りの深さ)を高め、中途覚醒回数を減らし、起床時の眠気や疲労感を和らげる)機能
【標題】
最終製品「ぐっすりタイムa」に含有する機能性関与成分「クロセチン」による睡眠の質を向上させる機能に関する研究レビュー
【目的】
健常な成人男女において、クロセチンの摂取は、摂取していない場合もしくは摂取前と比較して、眠りの質を向上させるか検証する。
【背景】
クロセチンは、ノンレム睡眠(深い眠り)を増強する作用や不安を軽減する作用があることが報告されており、眠りの質の向上に役立つと考えられている。そこで、研究レビューを実施しクロセチンが眠りの質を向上させる機能を有するのか検証した。
【レビュー対象とした研究の特性】
国内外の文献を調査・収集し、健常な成人男女を対象としたクロセチンの眠りの質を向上させる機能について検討した。各査読付き文献の質の評価を行い、眠りの質を評価する客観的な指標(睡眠変数)と主観的な指標(睡眠感)について評価を行った。
【主な結果】
2報の査読付き文献が抽出された。1日あたり7.5 mgのクロセチンを含む食品を摂取した群では、クロセチン非摂取群よりも、デルタパワー(深い眠りを示す指標)の増加、睡眠時の中途覚醒回数の減少、睡眠の質(眠りの深さ)の向上が認められた。さらに、主観的な指標から起床時の眠気や疲労感も和らぐことが認められた。クロセチンを7.5 mg/日摂取することで良質な眠りをサポートすることが期待できると評価した。
【科学的根拠の質】
評価した文献には低~中レベルのバイアスリスクがあり、また、研究数や症例数が少ないことから、科学的根拠の質を高めるため更なる臨床試験が必要であると考えられる。しかしながら、2報とも睡眠の質の向上を示すことが報告されており、今後の研究によって効果に関する見解が大きく変更される可能性は低いと考えられる。 |