【A:体脂肪(お腹の脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪)と体重(BMI))に及ぼす影響】
1.標題
ターミナリアベリリカ由来没食子酸含有食品による体脂肪に及ぼす影響
2.目的
肥満気味の健常成人におけるターミナリアベリリカ由来没食子酸含有食品の摂取が体脂肪に及ぼす影響を、プラセボ(偽薬)と比較して検証することを目的とした。
3.背景
ターミナリアベリリカ由来没食子酸は脂肪や糖質の分解酵素の阻害作用を有することが報告されており、その作用により体脂肪を減少させることが期待される。
4.方法
肥満気味の健常成人(BMI23~30)100名を対象に、1日2回、食事とともに、ターミナリアベリリカ由来没食子酸を含む錠剤(以下、被験食品群)またはターミナリアベリリカ由来没食子酸を含まない錠剤(プラセボ。以下、対照食品群)を、それぞれ12週間摂取させた。摂取前、摂取8及び12週間後にお腹の脂肪(腹部内臓脂肪面積、腹部皮下脂肪面積、腹部全脂肪面積)及び体重(BMI)を測定し解析に用いた。
5.主な結果
脱落及び遵守事項違反者を除き、最終的に被験食品群41名、対照食品群42名の計83名を解析対象とした。
被験食品群は対照食品群と比較して、摂取8週間後以降、腹部内臓脂肪面積、腹部皮下脂肪面積、腹部全脂肪面積、体重及びBMIが有意に減少した。
6.科学的根拠の質
本研究は、被験者選択上の偏りや、被験者、研究者の思い込み等による影響を受けないようにデザインされた質の高い研究であり、信頼性は高いと判断できる。本研究の限界として、対象者がBMI23~30の方に限定されたものであることが挙げられる。また、1日1回にまとめて摂取した場合の影響は不明である。
本試験結果より、肥満気味の健常成人(BMI23~30)が、ターミナリアベリリカ由来没食子酸含有食品を1日2回、食事とともに摂取することで、体脂肪及び体重(BMI)が減少することが示された。
【B: 食後の血糖値に及ぼす影響】
1.標題
ターミナリアベリリカ由来没食子酸による食後血糖値に及ぼす影響
2.目的
健常成人におけるターミナリアベリリカ由来没食子酸の摂取が、プラセボ(偽薬)と比較して、食後血糖値の上昇を抑える機能を有するか検証することを目的とした。
3.背景
ターミナリアベリリカ由来没食子酸は糖質分解酵素の阻害作用を有し、その作用により食後血糖値の上昇を抑制するとの報告があり、ターミナリアベリリカ由来没食子酸の食後血糖値の上昇を抑える機能について総合的に評価するため、研究レビューを実施した。
4.レビュー対象とした研究の特性
健常成人を対象に、ターミナリアベリリカ由来没食子酸摂取による食後血糖(評価指標:食後血糖AUC)への影響を、プラセボと比較した論文を評価対象とした。文献検索し、論文の内容を精査したところ、採用論文は3報となった。
※曲線下面積(AUC):吸収量を反映する指標として知られている
5.主な結果
3報の採用論文はいずれも無作為化二重盲検プラセボ対照試験という信頼性の高い研究であった。
健常成人男女を対象とし、ターミナリアベリリカ由来没食子酸20.8 mg/回を摂取させた結果、プラセボ摂取と比較して、負荷食品(炭水化物を含む食品)摂取後の血糖変化量AUCの有意な抑制が認められた。
6.科学的根拠の質
健常成人において、ターミナリアベリリカ由来没食子酸20.8 mg/回の摂取が、食事の糖の吸収を抑えて、食後血糖値の上昇を抑える機能を有することが示された。ただし、本研究の限界として、出版されていない未公表研究がある可能性も否定できないことから、情報の偏りがある疑いは否定できない。
【C: 食後の中性脂肪に及ぼす影響】
1 標題
ターミナリアベリリカ由来没食子酸による食後中性脂肪に及ぼす影響
2 目的
健常成人におけるターミナリアベリリカ由来没食子酸の摂取が、プラセボ(偽薬)と比較して、食後中性脂肪の上昇を抑える機能を有するか検証することを目的とした。
3 背景
ターミナリアベリリカ由来没食子酸は脂肪分解酵素の阻害作用を有し、その作用により食後中性脂肪の上昇を抑制するとの報告があり、ターミナリアベリリカ由来没食子酸の食後中性脂肪の上昇を抑える機能について総合的に評価するため、研究レビューを実施した。
4 レビュー対象とした研究の特性
健常成人(空腹時血中中性脂肪値150mg/dL未満)を対象に、ターミナリアベリリカ由来没食子酸摂取による食後血中中性脂肪曲線下面積(AUC)または食後血中中性脂肪推移への影響を、プラセボと比較した論文を評価対象とした。文献検索し、論文の内容を精査したところ、採用論文は3報となった。
※曲線下面積(AUC):吸収量を反映する指標として知られている
5 主な結果
3報の採用論文はいずれも無作為化二重盲検プラセボ対照試験という信頼性の高い研究であった。
健常成人男女を対象とし、ターミナリアベリリカ由来没食子酸20.8 mg/回または31.4 mg/回を摂取させた結果、プラセボ摂取と比較して、負荷食品(脂肪を含む食品)摂取後の血中中性脂肪変化量AUC及び血中中性脂肪変化量の有意な抑制が認められた。
6 科学的根拠の質
健常成人において、ターミナリアベリリカ由来没食子酸20.8 mg/回の摂取が、食事の脂肪の吸収を抑えて、食後中性脂肪の上昇を抑える機能を有することが示された。ただし、本研究の限界として、出版されていない未公表研究がある可能性も否定できないことから、情報の偏りがある疑いは否定できない。
【D: 食後の血清尿酸値に及ぼす影響】
1 標題
ターミナリアベリリカ由来没食子酸の食後血清尿酸値に及ぼす影響
2 目的
血清尿酸値における健常者または軽症者(血清尿酸値以外は健常)に該当する成人において、ターミナリアベリリカ由来没食子酸の摂取が、プラセボと比較して、食事のプリン体による食後の血清尿酸値の上昇を抑える機能を有するか検証することを目的とした。
3 背景
ターミナリアベリリカ由来没食子酸は食後血清尿酸値の上昇を抑制するとの報告があり、そのヒト試験結果を総合的に評価するため、研究レビューを実施した。
4 レビュー対象とした研究の特性
血清尿酸値における健常者または軽症者(血清尿酸値以外は健常)に該当する成人を対象に、ターミナリアベリリカ由来没食子酸の食事のプリン体による食後の血清尿酸値の上昇を抑える機能を、プラセボと比較した論文を評価対象とした。
5 主な結果
採用文献は1報のみであったが、ランダム化二重盲検プラセボ対照試験という信頼性の高い研究であった。
血清尿酸値における健常者または軽症者(血清尿酸値以外は健常)に該当する成人を対象とし、ターミナリアベリリカ由来没食子酸20.8 mg/回を摂取させた結果、プラセボ摂取と比較して、負荷食品(高プリン体食)摂取後の血清尿酸値変化量及び血清尿酸値変化量 AUCにおいて有意な上昇抑制が認められた。なお、採用文献の解析対象者には、血清尿酸値について軽症者(血清尿酸値7.1~7.9 mg/dL)が一部含まれていたが、健常者(血清尿酸値7.0 mg/dL 以下)が解析対象者の半数以上を占めており、「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」別紙2に準じているため、本採用文献のデータを使用することに問題はなく、本研究レビューにおいて認められた効果は、本品の対象者にも外挿できると判断した。
※AUC:曲線下面積。
6 科学的根拠の質
血清尿酸値における健常者または軽症者(血清尿酸値以外は健常)に該当する成人において、ターミナリアベリリカ由来没食子酸20.8 mg/回の摂取が、食事のプリン体による食後の血清尿酸値の上昇を抑える機能を有することが示された。ただし本研究の限界として、出版されていない未公表研究がある可能性も否定できないことから、情報の偏りがある疑いは否定できない。 |