【標題】
本届出食品の摂取による、収縮期血圧が高めの方の高めの血圧(収縮期血圧)を下げる機能の評価
【目的】
血圧が高め、血圧が気になる、血圧で悩んでいる健常な日本人成人男女を対象に、本届出食品あるいはプラセボ錠剤を摂取させ、血圧を下げる機能を検証することを目的としました。
【背景】
アカシア樹皮由来プロアントシアニジンを含有するアカシア樹皮抽出物を高血圧モデルラットに4週間摂取させたところ、高血圧モデルラットの血圧が低下したことが明らかになったと報告されています1)。しかしながら、ヒトにおいても同様の効果を発揮するかどうかは確認されていません。そこで本試験では、血圧が高めの健常者(正常高値血圧者)に本届出食品を摂取させ、プラセボ錠剤群と比べて血圧を低下させるかどうかを評価しました2)。
【方法】
血圧が高め(正常高値血圧;拡張期血圧が89 mmHg以下の者かつ収縮期血圧が130 mmHg以上139 mmHg以下)の健常な日本人成人男女を対象に、ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験を実施しました。試験参加者を本試験食品群およびプラセボ群に割り付け、12週間にわたって本試験食品あるいはプラセボ錠剤を1日6粒摂取させ、主要アウトカムとして摂取12週間後における座位時収縮期血圧の実測値、その他副次アウトカムについて評価しました。
【主な結果】
本試験食品群ではプラセボ群と比較して、摂取4, 8, 12週間後に座位時収縮期血圧の実測値および変化量が有意に低下しました (P < 0.01)。また、「摂取12週間後における座位時収縮期血圧が130 mmHg未満かつ座位時拡張期血圧が89 mmHg以下の症例数の割合」が、本試験食品群はプラセボ群に対して有意に高値でありました (P = 0.006)。本試験食品の摂取に起因する有害事象は認められませんでした。以上より、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンが収縮期血圧低下作用を示すことが確認されました。
【科学的根拠の質】
他の集団での臨床試験においても同じような結果が得られるかは不明であるが、本臨床試験は、ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験で得た結果であり、可能な限りバイアスを排除した試験デザインと言え、科学的根拠として信頼性が高く、一般化可能性は高いと考えられました。
(参考文献)
1) Ikarashi, N., et al., Anti-hypertensive effects of acacia polyphenol in spontaneously hypertensive rats. International Journal of Molecular Sciences, 19(3). 2018
2) Baba A., et al., Effects of the consumption of proanthocyanidins derived from acacia bark on blood pressure in healthy Japanese adults: A randomized, double-blind, placebo-controlled, parallel-group comparison study. FFHD. 11(7): 310-332. 2021
【標題】
本届出食品の摂取による、空腹時血糖値が高めの方の高めの血糖値(空腹時血糖値)を下げる機能の評価
【目的】
空腹時血糖値が高めの健常な日本人成人男女を対象に、本届出食品あるいはプラセボ錠剤を摂取させ、血糖値を下げる機能を検証することを目的としました。
【背景】
アカシア樹皮由来プロアントシアニジンを含有するアカシア樹皮抽出物を摂取することによって、食後の糖の吸収を抑え、食後血糖値の上昇を穏やかにすることが報告されています3)。しかしながら、空腹時血糖値に対する影響についてはこれまで確認されていません。そこで本試験では、空腹時血糖値が高めの健常者に本届出食品を長期摂取させ、プラセボ錠剤群と比べて空腹時血糖値を低下させるかどうかを評価しました。4)。
【方法】
空腹時血糖値が高め(110 mg/dL以上125 mg/dL以下)の健常な日本人成人男女を対象に、ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験を実施しました。試験参加者を本試験食品群およびプラセボ群に割り付け、12週間にわたって本試験食品あるいはプラセボを1日6粒摂取させ、主要アウトカムとして摂取12週間後における空腹時血糖値、その他副次的アウトカムについて評価しました。
【主な結果】
本試験食品群はプラセボ群と比較して、摂取8, 12週間後の空腹時血糖値が有意に低値を示しました (P < 0.05)。また、「12wにおける空腹時血糖値が110 mg/dL未満の症例数の割合」はアカシア群がプラセボ群よりも有意に高い傾向にありました (P = 0.079)。本試験食品の摂取に起因する有害事象は認められませんでした。以上より、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンが空腹時血糖値低下作用を示すことが確認されました。
【科学的根拠の質】
他の集団での臨床試験においても同じような結果が得られるかは不明であるが、本臨床試験は、ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験で得た結果であり、可能な限りバイアスを排除した試験デザインと言え、科学的根拠として信頼性が高く、一般化可能性は高いと考えられました。
(参考文献)
3) Takeda R, et al., Suppressive effect of acacia polyphenol on postprandial blood glucose elevation in non-diabetic individuals: -A randomized, double-blind, placebo-controlled crossover study. Japanese Pharmacol Ther. 44(10):1463-9. 2016
4) Baba A., et al., Improvement of glucose metabolism and safety of proanthocyanidins derived from acacia bark in healthy Japanese adults: A randomized, double-blind, placebo-controlled, parallel-group comparison trial. FFHD. 11(9): 431-455. 2021 |