【眼機能】
標題:最終製品「目・肩・腰 ほぐらく健康源」に含有する機能性関与成分「アスタキサンチン」の摂取による眼のピント調節機能の維持と眼の使用に関連する自覚症状(眼の疲れ、肩や腰の凝り)の緩和に関する定性的システマティックレビュー
(目的)
健常成人にアスタキサンチンを摂取させるとプラセボ摂取と比較して、眼のピント調節機能の維持と眼の使用に関連する自覚症状の緩和に有効か検証することを目的とした。
(背景)
アスタキサンチンには非常に強い活性酸素捕捉作用があり、VDT作業などによるピント調節機能の低下を抑制することが期待されている。個々の文献にてアスタキチンによる眼の使用による自覚症状の改善報告があることから総合的に評価するため、研究レビューを実施した。
(レビュー対象とした研究の特性)
PubMed、医中誌Web、J-stage、The Cochrane Library、UMIN-CTRの5つのデータベースを用いて疾病のない健常者を対象とし、アスタキサンチン含有サプリメントの摂取による文献の検索を行った。検索日は2024年5月2日であり68報の文献が抽出された。その後スクリーニングを行い、非臨床試験やPICOの異なる文献を除外し、最終的に4報の文献を採用した。採用した文献において眼のピント調節と眼の使用に関連する自覚症状の指標を調査し、プラセボ群(アスタキサンチンを摂取していない群)と比較を行った。
(主な結果)
本研究レビューの結果、疾患のない健康な成人がアスタキサンチンを6mg/日摂取することにより眼のピント調節機能を維持し、眼の使用に関連する自覚症状である肩や腰の凝りの緩和に有効であり、アスタキサンチンを9 mg/日摂取することにより眼の使用に関連する自覚症状である一時的な眼の疲れの緩和に有効であることが確認された。
(科学的根拠の質)
今回の研究レビューでは、5つのデータベースを用い、広く文献を探索しているが本研究に関連する未報告研究が2報あったことから今後は更なる研究に注視する必要があると考える。しかし、採用した4報の論文はいずれも査読付きでRCTであるためエビデンスの質が高いと評価した。
【認知機能】
標題:「目・肩・腰 ほぐらく健康源」に含有する機能性関与成分「アスタキサンチン」の摂取による認知機能に関する研究レビュー
(目的)
健康な日本人成人男女に、アスタキサンチンを摂取させるとプラセボ摂取と比較して、認知機能に関する指標について改善するかを検証することを目的とした。
(背景)
認知機能の低下には様々な原因があり、認知症患者は年々増加傾向にある。認知機能の低下を抑制するためにも、症状が現れる以前の健康な状態から対策を行うことで、将来の認知症発症のリスクを抑えることができる。その中でアスタキサンチンには非常に強い活性酸素捕捉作用や抗炎症作用、神経保護作用、また血液脳関門を通過することが報告されているため、脳の衰えの予防、脳疾患への予防が期待されることから、総合的に評価するため研究レビューを実施した。
(レビュー対象とした研究の特性)
PubMed、医中誌、J-Stageの3つの文献データベースを用いて疾病のない健常者を対象とし、アスタキサンチン含有サプリメントの摂取による文献の検索を行った。検索日は2019年10月9日であり136報の文献が抽出された。その後スクリーニングを行い、非臨床試験やアウトカムの異なる文献を除外し、最終的に1報の文献を採用した。採用文献はRCTであり質の高い文献である。採用した文献において認知機能に関連する指標を調査し、プラセボ群(アスタキサンチンを摂取していない群)と比較を行った。
(主な結果)
本研究レビューにおいて、アスタキサンチンを9 mg/日以上摂取することにより総合記憶力(言語記憶力と視覚記憶力のスコアから算出)と視覚記憶力、認知機能に関する自覚症状の改善が確認された。本研究レビューにおいて、スポンサー・共同スポンサーおよび利益相反はない。
(科学的根拠の質)
今回の研究レビューでは、3つの文献データベースを用い、広く文献を探索しているが未発表のデータが存在する可能性は否定できない。採用した1報の論文は査読付きでRCTであるため、エビデンスの質は高いが、報告が少ないこともあり、今後は更なる研究に注視する必要があると考える。また、本研究レビューで除外した文献よりアスタキサンチンの摂取によって認知機能(記憶力)の改善に関する報告が確認されている。従って今後の研究でアスタキサンチンを摂取することで効果に関する方向性が変更される可能性は低く、表示しようとする機能性に対するエビデンスは確保されると判断した。
【視力の維持】
標題:最終製品「目・肩・腰 ほぐらく健康源」に含有する機能性関与成分「アスタキサンチン」の摂取による視力に及ぼす影響に関する定性的システマティックレビュー
(目的)
健常者な日本人成人男女にアスタキサンチンを摂取させると、プラセボ群と比較して視力に影響を及ぼすかについて定性的システマティックレビューを実施して評価することを目的とした。
(背景)
アスタキサンチンには強い抗酸化作用、毛様体緊張抑制作用、視神経乳頭近傍の血液量増加作用により、ピント調節機能、眼精疲労などの視覚機能改善効果が報告されている。また、電子ディスプレイを用いた作業は、ビデオディスプレイ端末(VDT)作業とも呼ばれ、眼に過度の負担がかかる作業による視機能の障害が増加しており、日常的にVDT作業を実施し、眼に負担をかけることは、眼の機能を低下させるとともにQOLの低下につながる。よって、アスタキサンチンの摂取よって、視力の維持・改善することはVDT作業負荷によるストレスの軽減に役立ち、QOLを向上させると考えられる。このような状況を踏まえ、健常な成人男女がアスタキサンチンを摂取することによる視力への影響に関して、研究レビューを実施し検証した。
(レビュー対象とした研究の特性)
国内外の学術論文データベース4つ(PubMed、医中誌Web、The Cochrane Library、J-stage)と臨床試験データベース1つ(UMIN-CTR)を用い、疾病のない健常者を対象にアスタキサンチン含有サプリメント摂取による文献検索を行った(最終検索日:2024年5月28日)。検索した88報の関連研究からRCT論文1報を定性的システマティックレビューに採用した。採用した文献において視力に及ぼす影響を調査し、プラセボ群と比較を行った。
(主な結果)
本研究レビューの結果、40歳以上の日常的にVDT作業を行う眼の疲れを感じやすい健常な中高年がアスタキサンチン9 mg以上/日の摂取することにより、VDT作業における視力の維持効果が確認された。
(科学的根拠の質)
採用文献1報は、VDT作業における視力の低減抑制効果に対して肯定的な文献であった。また、エビデンスの質の評価では、バイアスリスク、非一貫性、出版バイアスが懸念されることから、エビデンスの強さは中(B)とした。したがって今後の更なる研究が必要である。 |