【グルコサミン塩酸塩】
「膝の可動域の改善、膝の違和感を軽減する」ことに関して
(ア)標題
グルコサミンを摂取した場合、膝関節に影響を及ぼすかの検討
(イ)目的
健常成人を対象にした臨床試験において、グルコサミンが膝関節の可動域の改善と違和感に関するレビューを行った。
(ウ)背景
グルコサミンの機能性について個々の研究は複数実施されているものの、研究全体をまとめたレビューは未だ十分ではない。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
国内外の科学論文データベースを用いて公表論文を検索、基準に合致する臨床研究内容を報告している3論文(査読付き)を評価対象として選択した。
(オ)主な結果
・膝の可動域について
グルコサミン1.5g/日を4週間以上摂取することによる膝の可動域について検証した。グルコサミン1.5g/日を4週間摂取することで、膝の曲げ伸ばしの可動域が拡大していくことが示された。膝の曲げ伸ばしの可動域が拡大することにより、歩行時の膝への負担が軽減され、生活の幅が広がると考えられる。
・膝の違和感の軽減について
グルコサミン塩酸塩1.5g/日から2.0g/日を4週間以上摂取することで、膝の違和感の軽減について検証した。グルコサミン塩酸塩1.5g/日摂取するとVAS値は12週間後の評価で、有意差のある結果となった。KOOS評価の内、膝関連の生活の質に関しては、8週間後と12週間後に介入群は対照群に対して有意差が出た。グルコサミン塩酸塩2.0g/日摂取すると8週間後から有意に動きの改善が見られた。これらのことから、グルコサミン塩酸塩は、8週間以上摂取しないと改善効果が表れにくいと思われ、グルコサミン塩酸塩を1.5g/日、12週間以上摂取すると膝の違和感が軽減されることが示唆される。
・炎症マーカーについて
グルコサミン塩酸塩1.5g/日12週間以上摂取することで、膝の炎症マーカーの軽減について検証した。グルコサミン塩酸塩1.5g/日を12週間摂取したが、炎症マーカーにおいて有意な差が見られなかった。これは、健常な成人を対象としたため、炎症マーカーの数値が低く、変動が少なかったと考えられる。
(カ)科学的根拠の質
選択した論文内容の妥当性・信頼性について検討しました。試験への参加人数がより大きければ精確度が向上する(真の値により近づく)ものと考察されましたが、バイアス(偏たり・偏見)をはじめ科学的根拠の質に重大な影響を及ぼす深刻なリスクや問題は無いと判断した。
以上から、健常成人がグルコサミン塩酸塩を少なくとも1.5g/日で摂取した場合、膝の可動域の改善、膝の違和感を軽減することが結論として導かれた。
「過剰な軟骨分解が抑制されることによって関節軟骨を維持する」ことに関して
(ア)標題
本製品「極らくらくEX(イーエックス)」に含まれる機能性関与成分グルコサミン塩酸塩を健常人が経口摂取した際の関節軟骨に影響を及ぼすのかについての研究レビュー
(イ)目的
健常人がグルコサミン塩酸塩を経口摂取した場合、関節軟骨に影響を及ぼすかについて、臨床論文の検索とレビューを行い検証することを目的とした。
(ウ)背景
健常範疇のヒト関節軟骨に及ぼすグルコサミンの効果の検証は不十分と考えられることから本研究レビューを実施した。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
国内外の科学論文データベースを用いて公表論文を検索、基準に合致する臨床研究内容を報告している1論文 (査読付き) を評価対象として選択した。被験者は自転車競技選手である健常人で、年齢は18~32歳、対象者数は27名であった。グルコサミン塩酸塩1500 mg を3ヵ月間経口摂取させ、関節軟骨の評価指標である軟骨II型コラーゲン分解マーカー (CTXII)、軟骨II型コラーゲン合成マーカー (CPII) にどのような影響を及ぼすのか調査していた。層別解析を実施しており、被験者のCTX-II値が500 ng/mmol Cr 未満・以上の者、さらに骨I型コラーゲン分解マーカー (NTx) 値の変動が試験期間中20 % 以内の者であった。
(オ)主な結果
グルコサミン塩酸塩1500 mg/日 を3ヵ月間摂取させた結果、CTX-II 値が500 ng/mmol Cr 未満の被験者において、CTX-II 値の減少傾向が認められた (p=0.05)。さらに、CTX-II 値が500 ng/mmol Cr 未満かつNTx 値の変動が20 % 以内の被験者において、有意なCTX-II 値の減少が認められた (p<0.01)。つまり、グルコサミン塩酸塩1500 mg/日の経口摂取は関節負荷強度の小さい健常人の運動による軟骨II型コラーゲン分解マーカー (CTX-II) 値の上昇を抑制することが認められた。
(カ)科学的根拠の質
バイアスリスク、非直接性、不精確、非一貫性、その他のバイアス (出版バイアス) などについて、無視できない深刻なリスク・問題等は無かった。
以上から、関節負荷強度の小さい健常人がグルコサミン塩酸塩を少なくとも1500 mg 以上経口摂取した場合、過剰な軟骨分解が抑制されることによって関節軟骨を維持することが結論として導かれた。
【ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン】
(ア)標題
本届出商品『極らくらくEX(イーエックス)』に含有する機能性関与成分『ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン』の歩行能力の向上に与える効果に関する定性的研究レビュー
(イ)目的
健康な成人がブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンを継続摂取したときの歩行能力に対する有効性を検証した。
(ウ)背景
身体機能は加齢により衰えていきますが、日々の運動や食事などにより維持することができると考えられる。これについて、ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンの摂取によって歩行能力が向上されることが報告されているため、ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンと歩行能力に関する研究レビューを実施し、科学的エビデンスの確認を行った。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
国内外の学術論文のデータベースを使用して2019年9月以前の全ての論文を検索し、ヒトを対象としたランダム化二重盲検比較試験の文献2件を研究レビューの対象とした。
(オ)主な結果
レビューの対象とした文献のうち、1報は60歳以上のタイ人被験者にブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン7.2 mgを8週間継続摂取させることで、歩行能力の指標とされる6分間歩行テストにおいて、プラセボ群と比較して歩行距離が増加していた。もう1報は65歳以上の日本人被験者にブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン12 mgを軽い運動とともに8週間継続摂取させることで、同様に6分間歩行テストにおいて、プラセボ群と比較して歩行距離が増加していた。以上の結果から、ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン12 mgを含む本届出商品には、中高年齢者において加齢により衰える歩行能力の向上に役立つ機能があると考えられた。
(カ)科学的根拠の質
採用した文献数や、被験者数の観点で十分な精査には至らなかったことから、今後の研究を注視する必要がある。一方で、採用した文献のいずれにおいても、健康な中高年齢者で有意に歩行能力の向上が認められていた。日本人を対象とした試験においても有効との結果が得られており、科学的根拠があると考えられる。
以上より、本届出商品は採用した文献と同様のブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン12mgを含有しており、軽い運動と併用することにより、中高年齢者において加齢により衰える歩行能力の向上に役立つ機能が期待できると考えられた。 |