<GABA>
【標題】日常生活における筋肉量の維持に関する研究レビュー
【目的】GABA摂取による日常生活における筋肉量の維持に対する効果について検証した。
【背景】身体的フレイルの要因の一つであるサルコペニアは筋肉量が減少していく老化現象であり、25~30歳頃から始まり生涯を通して進行する。したがって、筋肉量を維持することが身体的フレイルの予防に重要である。本研究レビューでは筋肉量の減少が始まる25歳以上の健常成人を対象とし、GABA摂取による筋肉量を維持する効果について、網羅的に検索し機能性について検討した。
【レビュー対象とした研究の特性】英語、日本語の医学論文データベースを検索し、精査をした結果、健康な成人を対象とし、GABA摂取時とプラセボ摂取時を比較した試験デザインであり筋肉量を評価している文献2報を採用し評価した。
【主な結果】日常の範囲内の身体的負荷とともにGABA 54.5 mg以上を8週間摂取することで期待できる効果であると考えられた。本研究レビューで確認されたGABAの摂取による筋肉量維持作用は、GH分泌促進作用や筋肉細胞の増殖促進の知見から年齢や性別に関わらず期待できるが、ヒトにおいてGABAの経口試験で確認されている対象者が中高年であること、および本作用に性差がないことを考慮し、当該製品の想定する主な対象者は「加齢による筋肉量の低下が気になる健康な中高年者」とした。
【科学的根拠の質】採用文献は2報とも韓国人を対象とした研究であったが、アジア人を対象とした研究で、食生活や公衆衛生環境等に日本と大きな違いがない国で実施された試験であることから日本人への外挿性については問題ないと考えた。非一貫性は採用文献2報で結果が異なっていたため「中」とし、非直接性は「高」、不精確は「中」であったが、1報で肯定的結果を示していたことからエビデンスの強さはC(弱)と評価した。今後、より質の高いランダム化比較試験の実施が望まれる。
【標題】一時的な活気・活力感の低下軽減効果に関する研究レビュー
【目的】GABA摂取による日常生活における一時的な活気・活力感の低下を軽減する効果について検証した。
【背景】日常生活で、一定期間十分な休息なく継続して精神的、身体的負荷がかかる場合、健常人でも、一時的な活気・活力感が低下することが考えられる。日常生活で一時的に活気・活力感が低下している人に対するGABA摂取効果について検討した。
【レビュー対象とした研究の特性】国内外の文献データベースを検索し、日常生活で一時的に活気・活力感が低下している健康な成人男女を対象とし、GABA摂取群とプラセボ群を比較した試験でありPOMS2-AS「活気-活力」を評価している1報を評価した。
【主な結果】GABA 100 mg/日を摂取することにより、一時的な活気・活力感の低下を軽減する効果が確認された。
【科学的根拠の質】今回のレビューにおける採用文献は、日本人を対象とした研究であり、日本人への外挿性については問題ないと考えられる。採用文献のバイアス・リスクは「低」であった。その他バイアスで採用文献1報のみのため出版バイアスが否定できないため「中」とし、エビデンスの強さは「中(B)」と評価した。ただし、採用文献が1報であり、今後さらなる効果の検討が望まれる。
<酢酸菌GK-1>
【標題】本届出商品「フレイケアEX(イーエックス)免疫桑茶」に含まれる酢酸菌GK-1(G. hansenii GK-1)の健常成人の免疫機能の維持に関する研究レビュー
【背景】酢酸菌は古来より日本において食酢醸造などに活用されています。酢酸菌GK-1(G. hansenii GK-1)のpDC(プラズマサイトイド樹状細胞)に働きかけ免疫機能の維持に役立つ機能は研究報告されているものの、これまでに健常成人を対象とした研究レビューは報告されていませんでした。
【目的】健常成人が酢酸菌GK-1(G. hansenii GK-1) を摂取することにより、pDCに働きかけ、健常成人の免疫機能の維持に役立つか検証することを目的として実施しました。
【レビュー対象とした研究の特性】複数のデータベースを用いて、2022年12月19日に検索しました。該当する論文は3報あり、ランダム化並行群間比較試験(RCT)という信頼性の高い試験方法で臨床研究が実施されていました。
【結果】評価した文献の対象者は、健常成人でした。90億個/日以上の酢酸菌GK-1(G. hansenii GK-1)を経口摂取することによりプラセボの経口摂取と比較してpDCに働きかけ健常成人の免疫機能が軽度に維持されており、機能性は示唆的な根拠があると判断しました。酢酸菌GK-1(G. hansenii GK-1)の摂取に起因する有害事象はありませんでした。
【科学的根拠の質】評価した文献は信頼性の高い試験系であり、結論に影響するような大きな問題は認められなかったため、エビデンスの質は機能性の評価に値すると考えられます。ただし、今後の研究によっては、研究レビューの結果が変わる可能性があるため、継続した調査が必要です。また、食事だけでなく、その他生活習慣などとの影響について、さらなる研究が必要と考えられます。 |