(ア)標題
ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンの睡眠の質の向上に関する研究レビュー
(イ)目的
ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンを健康な成人男女に経口摂取させ、プラセボ対照群と比較して、睡眠の質を向上する機能に及ぼす影響について研究レビューを行うことを目的とした。
(ウ)背景
ヘスペリジンは温州みかん(Citrus unshiu)等の柑橘類特有のフラボノイドの一種である。ヘスペリジンは摂取により血中脂質濃度低減や血流改善機能を発現することが報告されている。ヘスペリジンは水に極めて難溶解であるため小腸からの吸収性が低いため、より効率的に体内利用率を上げるためには吸収性を高める必要がある。未成熟ミカンと茶生葉を揉捻によって発酵させたミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンはヘスペリジンの凝集を抑えて可溶性があり、吸収性が向上したヘスペリジンである。ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンは肝臓中の中性脂肪及びコレステロール濃度を低減しや血圧上昇抑制効果があることが見出されている。
睡眠は主観的な要素が強く不快な自覚症状とされ、多くの人がぐっすり眠れない等の睡眠の質の低下に悩まされている。ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンは経口摂取によって睡眠の質の向上について実証されているが、研究レビューはない。そこで、ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンに対して、健常者の睡眠の質の向上に関する研究レビューを実施することとした。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
データベース検索を実施し、その結果に対して内容を精査したところ1報の論文を採用した。採用論文について、ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンを含む食品を、睡眠の質の低下を感じる健康な成人男女に2週間継続経口摂取させ、プラセボ食品摂取と比較にすることで睡眠の質の向上の影響についての研究レビューを実施した。
(オ)主な結果
ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンを36.7mg/日摂取することで睡眠の質の低下を感じる成人男女(20代~70代)に対してAIS(アテネ睡眠尺度)及びOSA(OSA睡眠調査票MA版)をそれぞれ実施したところ、1週間目及び2週間目いずれにおいてもプラセボ食品摂取と比較して試験食品摂取が有意に睡眠の質が向上していることが認められた(p<0.05)。
(カ)科学的根拠の質
採用論文の研究の質は高く、ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンの睡眠の質の向上に関する総合的な判断をすることができたが、採用論文が少ない等の限界的な研究であったことから本調査における限界があり、さらなる研究が望まれる。
(構造化抄録)
(ア)標題
ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンの一時的な疲労感の軽減/改善に関する研究レビュー
(イ)目的
ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンを健康な成人男女に経口摂取させ、プラセボ対照群と比較して、疲労感の軽減/改善する機能に及ぼす影響について研究レビューを行うことを目的とした。
(ウ)背景
ヘスペリジンは温州みかん(Citrus unshiu)等の柑橘類特有のフラボノイドの一種である。ヘスペリジンは摂取により血中脂質濃度低減や血流改善機能を発現することが報告されている。ヘスペリジンは水に極めて難溶解であるため小腸からの吸収性が低いため、より効率的に体内利用率を上げるためには吸収性を高める必要がある。未成熟ミカンと茶生葉を揉捻によって発酵させたミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンはヘスペリジンの凝集を抑えて可溶性があり、吸収性が向上したヘスペリジンである。ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンは肝臓中の中性脂肪及びコレステロール濃度を低減しや血圧上昇抑制効果があることが見出されている。
疲労感は主観的な要素が強く不快な自覚症状とされ、自覚している方は多く、疲れが取りにくい等の持続的な疲労に悩まされいることが報告されている。ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンは経口摂取によって一時的な疲労感が軽減することが実証されているが、研究レビューはない。そこで、ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンに対して、健常者の一時的な疲労感に関する研究レビューを実施することとした。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
データベース検索を実施し、その結果に対して内容を精査したところ1報の論文を採用した。採用論文について、ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンを含む食品を、疲労を感じている健康な成人男女に8週間継続経口摂取させ、プラセボ食品摂取群と比較にすることによる一時的な疲労感の軽減の影響についての研究レビューを実施した。
(オ)主な結果
ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンを36.7mg/日摂取することで疲労を感じている成人男女(20代~70代)に対してVAS評価を実施したところ8週間目においてプラセボ食品摂取の変化量と比較して試験食品摂取変化量が有意に軽減していることが認められた(p<0.05)。
(カ)科学的根拠の質
採用論文の研究の質は高く、ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンの日常生活による一時的な疲労感を軽減する機能に関する総合的な判断をすることができたが、採用論文が少ない等の限界的な研究であったことから本調査における限界があり、さらなる研究が望まれる。
(構造化抄録)
(ア)標題
ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンの皮膚表面温度の改善効果に関する研究レビュー
(イ)目的
ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンを健康な成人男女に経口摂取させ、プラセボ対照群と比較して、皮膚表面温度を回復する機能に及ぼす影響について研究レビューを行うことを目的とした。
(ウ)背景
ヘスペリジンは温州みかん(Citrus unshiu)等の柑橘類特有のフラボノイドの一種である。ヘスペリジンは摂取により血中脂質濃度低減や血流改善機能を発現することが報告されている。ヘスペリジンは水に極めて難溶解であるため小腸からの吸収性が低いため、より効率的に体内利用率を上げるためには吸収性を高める必要がある。未成熟ミカンと茶生葉を揉捻によって発酵させたミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンはヘスペリジンの凝集を抑えて可溶性があり、吸収性が向上したヘスペリジンである。ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンは肝臓中の中性脂肪及びコレステロール濃度を低減しや血圧上昇抑制効果があることが見出されている。
冷えは主観的な要素が強く不快な自覚症状とされ、近年では冷えを自覚している方は多く、更年期の女性だけでなく若年女性の約半数で自覚症状があることが報告されている。ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンは経口摂取によって冷えが改善することが実証されているが、研究レビューはない。そこで、ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンに対して、健常者の冷えに関する研究レビューを実施することとした。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
データベース検索を実施し、その結果に対して内容を精査したところ1報の論文を採用した。採用論文について、ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンを含む食品を、冷えを感じる健康な成人男女に経口摂取させ、プラセボ食品摂取と比較にすることによる皮膚表面温度の回復の影響についての研究レビューを実施した。
(オ)主な結果
ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンを36.7mg/日摂取することで冷えを感じる成人男女(20代~70代)に対して冷却負荷後5分後から30分後までの間5分後と全てにおいてプラセボ食品摂取と比較して試験食品摂取が有意に回復していることが認められた(p<0.05)。
(カ)科学的根拠の質
採用論文の研究の質は高く、ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンの冷えによって低下した皮膚表面温度を回復する機能に関する総合的な判断をすることができたが、採用論文が少ない等の限界的な研究であったことから本調査における限界があり、さらなる研究が望まれる。
(構造化抄録) |