●BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能
【標題】ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンの腹部の脂肪を減らす機能に関する研究レビュー
【目的】健康な方に対するブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン摂取の効果を、プラセボとの比較で検証した研究をレビューし、効果の有無を総合的に評価した。
【背景】ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンの脂肪に対する影響に関して、in vitro実験や、動物実験では、脂肪の分解を促進する作用があるという研究報告がある。しかし、ヒトを対象とした、脂肪に対する影響を評価した文献を包括的に整理する研究レビューは、見つからなかった。今回、ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンの継続摂取による、腹部の脂肪に与える影響について検証を行った。
【レビュー対象とした研究の特性】国内外のデータベースを使用して英語及び日本語の文献を検索し、基準に合致した文献2報を採用した。採用文献はいずれも、20-64歳の、BMIが高めの健康な日本人成人男女を参加者とした試験で、解析対象者に脂質異常・高血糖・高血圧に該当する参加者は含まれていなかった。※BMIは、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出される。BMI23以上30未満の範囲をBMIが高めと想定した。
【主な結果】採用文献2報から、健康な参加者がブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンを1日12mg含む食品を12週間継続して摂取することで、含まない食品を摂取した場合と比較して、腹部の脂肪面積が有意に減少していることが確認された。
【科学的根拠の質】評価した文献が2報のため出版バイアスについて否定できないものの、いずれの文献も日本人を対象としたランダム化比較試験であり、信頼できる研究であると考えられた。よって、ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンを1日当たり12mg継続して摂取することで、腹部の脂肪を減らす機能が認められたという結果は科学的根拠に基づいていると考えられ、本品でも同様の機能が期待できる。
●脂肪を消費しやすくする機能
【標題】ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン摂取による、日常活動時のエネルギー代謝において、脂肪を消費しやすくする機能性に関する研究レビュー
【目的】健常者に対するブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン摂取の効果を、プラセボとの比較で検証した研究をレビューし、効果の有無を総合的に評価した。
【背景】肥満を低減することは重要な課題であり、肥満低減には代謝機能を改善し、体脂肪を消費することが重要である。日常活動時のエネルギー代謝において、脂肪の消費を高めることは肥満の予防に役立つ。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンの脂肪消費に関する研究報告はあるが、包括的に整理する研究レビューは見つからなかった。
【レビュー対象とした研究の特性】国内外のデータベースを使用して論文を検索し、基準に合致した文献1報を研究レビューの対象とした。なお、本文献は丸善製薬株式会社が費用負担した研究であった。
【主な結果】上記文献はブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン12mgの摂取による、日常活動時の呼吸商を評価しており、呼吸商の有意な低下が認められていた。呼吸商はエネルギー代謝における脂肪と糖の消費割合を示すことから、ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン12mgには、日常活動時のエネルギー代謝において、脂肪を消費しやすくする機能を有する可能性が考えられた。
【科学的根拠の質】採用した文献は1報のみであったため、定性的な研究レビューを実施した。そのため、言語および定量性に関して研究の限界があるため、今後の研究結果が本研究レビューの結果に影響を与える可能性がある。今後の研究に注視することは必要だが、ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン12mgの摂取は、日常活動時のエネルギー代謝において、脂肪を消費しやすくする機能に対し有効性に一定の根拠があると判断した。
●中高年の方の歩く力を維持する機能
【標題】ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンの歩行能力の維持に与える効果に関する研究レビュー
【目的】健康な成人がブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンを継続摂取したときの歩行能力に対する有効性を検証した。
【背景】身体機能は加齢により衰えていくが、日々の運動や食事などにより維持することができると考えられる。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンの摂取によって歩行能力が維持されることが報告されているため、ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンと歩行能力に関する研究レビューを実施し、科学的エビデンスの確認を行った。
【レビュー対象とした研究の特性】国内外の学術論文のデータベースを使用して2019年9月以前の全ての論文を検索し、ヒトを対象としたランダム化二重盲検比較試験の文献2件を研究レビューの対象とした。
【主な結果】レビューの対象とした文献のうち、1報は60歳以上のタイ人被験者にブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン7.2mgを8週間継続摂取させることで、歩行能力の指標とされる6分間歩行テストにおいて、プラセボ群と比較し歩行距離が増加した。もう1報は65歳以上の日本人被験者にブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン12mgを8週間継続摂取させることで、同様に6分間歩行テストにおいて、プラセボ群と比較して歩行距離が増加した。以上の結果から、ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン12mgを含む本品には、中高年の方の歩く力を維持する機能があると考えられた。
【科学的根拠の質】採用した文献数や、被験者数の観点で十分な精査には至らなかったことから、今後の研究を注視する必要がある。一方で、採用した文献のいずれも、健康な中高年齢者で有意に歩行能力の増加が認められた。日本人を対象とした試験においても有効との結果が得られており、科学的根拠があると考えられます。以上より、ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン12mgの摂取は、中高年の方の歩く力を維持する機能が期待できると考えられた。
●便通改善機能
標題:有胞子性乳酸菌(Weizmannia coagulans SANK70258)の便通改善効果に関する研究レビュー
目的:健常成人に対して、Weizmannia coagulans SANK70258を摂取することにより、プラセボ摂取時と比較して便通が改善するか明らかにする。
背景:Weizmannia coagulans SANK70258は、1966年より食品用に販売され、以来、便通改善目的でも使用されている。しかし、これまで健常者に対するWeizmannia coagulans SANK70258の便通の改善機能を検証した研究レビューは報告されていない。
レビュー対象とした研究の特性:2021年10月12日に検索を実施。対象期間及び対象集団は指定していない。最終的に評価対象とした論文数は1報で、ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験で実施されていた。また、利益相反はなかった。
主な結果:採用文献は、排便回数が比較的少ない(週3~5回)健常成人60名を対象に、Weizmannia coagulans SANK70258を1億個含むカプセルを、1日1回、2週間連続摂取した際の、ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験であり、対照群と比較して便通改善の効果が認められた。なお、Bacillus coagulansはWeizmannia coagulansのシノニムであり、Bacillus coagulans SANK70258は本品の機能性関与成分と同一とみなせる。
科学的根拠の質:日本語・英語以外の言語に対する出版バイアスや、症例減少バイアスの疑いが残されている。また、評価した論文は1報であり、研究間での結果のばらつき等が評価できないなどの問題は残るが、採用論文はランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験であり、その他の試験でも内容を支持する結果が得られているため、今後の研究により現在の結果が大きく変わる可能性は低いと考えられる。 |