【血圧低下機能】
・標題
機能性関与成分α-リノレン酸を用いた血圧低下機能に関する研究レビュー(定性的研究レビュー)
・目的
疾病に罹患していない健常者(正常高値血圧者を含む)およびⅠ度高血圧者が、α-リノレン酸を含む食品を摂取した場合と、α-リノレン酸を含まない食品を摂取した場合で比較して、血圧を低下する機能があるかどうかを評価・検証することを目的とした。
・背景
現在の日本では、高血圧症などの生活習慣病の増加が社会的な問題となっている。高血圧が進み動脈硬化になると、狭心症や心筋梗塞、心不全などに進行するリスクがあり、さらには脳梗塞や脳出血などの脳血管障害を引き起こすと言われており、高血圧にならないように生活習慣を改善することが重要である。
このような背景を受け、α-リノレン酸の摂取により、健常者(正常高値血圧者を含む)およびⅠ度高血圧者の血圧を低下させる機能がみられるかについて検証するため、本研究レビューを行った。
・レビュー対象とした研究の特性
健常者(正常高値血圧者を含む)およびⅠ度高血圧者を対象として、α-リノレン酸の有効性を検討している試験報告を調べた。
・主な結果
データベース検索により213報の文献が抽出され、除外基準に抵触するか確認したところ2報が採用文献となった。採用文献は、事実を示す可能性が高いとされる試験デザイン(ランダム化比較試験)を用いた研究であった。
評価項目「収縮期血圧」「拡張期血圧」において、α-リノレン酸含有食品摂取群がプラセボ摂取群と比較して有意に血圧を低下する機能を示すことが確認された。さらに、健常者(正常高値血圧者)を対象とした層別解析でも、「収縮期血圧」「拡張期血圧」の全ての評価項目において過半数以上の論文でプラセボ群との有意差がみられている。以上の有効性を肯定する報告から、1日当たりα-リノレン酸2.6g以上を摂取することによって、血圧が高めの健常者の血圧を低下する機能性が期待できるものと判断した。
本品は1日摂取目安量当たりα-リノレン酸を2.9g含んでおり、表示しようとする機能性が期待できると判断した。
・科学的根拠の質
収集した論文は全てα-リノレン酸を含まないプラセボを対照としたランダム化比較試験で、研究レビューの科学的根拠の質は高いと考えられる。ただし、幅広く文献の検索を実施しているが、今後も新しい研究報告について定期的にチェックする必要がある。
【LDLコレステロール低下機能】
・標題
機能性関与成分α-リノレン酸を用いたLDLコレステロール低下機能に関する研究レビュー(定量的研究レビュー)
・目的
疾病に罹患していない健常者(血中LDLコレステロールが120-139 mg/dLの境界域の者を含む)および軽症域者が、α-リノレン酸を含む食品を摂取した場合と、α-リノレン酸を含まない食品を摂取した場合で比較して、LDLコレステロールを低下する機能があるかどうかを評価・検証することを目的とした。
・背景
現在の日本ではライフスタイルの欧米化、慢性的な運動不足などにより、メタボリックシンドロームをはじめとした生活習慣病の患者数が増加している。脂質異常症などの生活習慣病は、動脈硬化性疾患や虚血性心疾患などを誘発する危険因子である。これらの疾患の基盤にある動脈硬化について、発症を予防することは、喫緊の課題となっている。α-リノレン酸の摂取はLDLコレステロールの低下に有益であることが期待されている。このような背景を受け、α-リノレン酸の摂取により、健常者(血中LDLコレステロールが120-139 mg/dLの境界域の者を含む)および軽症域者のLDLコレステロールを低下させる機能がみられるかについて検証するため、本研究レビューを行った。
・レビュー対象とした研究の特性
健常者(血中LDLコレステロールが120-139 mg/dLの境界域の者を含む)および軽症域者を対象として、α-リノレン酸の有効性を検討している試験報告を調べた。
・主な結果
データベース検索により250報の文献が抽出され、除外基準に抵触するか確認したところ3報が採用文献となった。採用文献は、事実を示す可能性が高いとされる試験デザイン(ランダム化比較試験)を用いた研究であった。
評価項目「血中LDLコレステロール」において、α-リノレン酸含有食品摂取群がプラセボ摂取群と比較して有意にLDLコレステロールを低下する機能を示すことが確認された。さらに、健常者(血中LDLコレステロールが120-139 mg/dLの境界域の者を含む)を対象とした層別解析でも、「血中LDLコレステロール」において過半数以上の論文でプラセボ群との有意差がみられている。以上の有効性を肯定する報告から、1日当たりα-リノレン酸2.2g以上を摂取することによって、健常者の悪玉(LDL)コレステロール値を低下する機能性が期待できるものと判断した。
本品は1日摂取目安量当たりα-リノレン酸を2.9g含んでおり、表示しようとする機能性が期待できると判断した。
・科学的根拠の質
収集した論文は全てα-リノレン酸を含まないプラセボを対照としたランダム化比較試験で、研究レビューの科学的根拠の質は高いと考えられる。ただし、幅広く文献の検索を実施しているが、今後も新しい研究報告について定期的にチェックする必要がある。 |