安全性 |
機能性関与成分、L.カゼイ菌 (L.paracasei, DSM19465株)を含む同一製品について、2016年4月から2018年12月までに約2400万本販売しておりますが、重篤な健康被害は発生していません。
L.カゼイ菌(L.paracasei, DSM19465株)は、生理・生化学的性質からL.caseiグループに分類されます。本グループのL.caseiやL.paracasei等は既に多くの市販発酵乳製品に長年利用されており、また、その中には特定保健用食品として安全性評価が行われ許可されている製品もあり、安全性は高いと考えます。
以上により、L.カゼイ菌(L.paracasei, DSM19465株)を含有する本製品の安全性には問題が無いと評価しました。 |
機能性 |
標題:機能性関与成分、L.カゼイ菌(L.paracasei, DSM19465株)含有飲料「おなかにエール」のランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験による腸内環境の評価
目的:便秘傾向にある健常者を対象に、L.カゼイ菌(L.paracasei, DSM19465株)含有飲料の摂取が腸内環境や便の性状に与える影響をランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験にて確認することを目的としました。
背景:「生きて腸まで届く乳酸菌飲料」には機能性関与成分であるL.カゼイ菌(L.paracasei, DSM19465株)が含有されています。L.カゼイ菌(L.paracasei, DSM19465株)が属する菌種のL.caseiは、特に腸内環境を整える効果が期待されている菌種です。健常者を対象にL.caseiを含んだ発酵乳を摂取させて行われた先行研究において、便の形状の改善、腸内環境維持に有用な菌であるBiffidobacterium、Lactobacillusおよび酪酸の増加が確認されています。そこで、「おなかにエール」が便秘傾向にある健常者の腸内環境に及ぼす影響を調べるため、当該商品を用いて臨床試験を実施しました。なお、「生きて腸まで届く乳酸菌飲料」は、機能性表示食品「おなかにエール」(ホワイト食品工業株式会社、届出番号D653) と同一の機能性関与成分「L.カゼイ菌(L.paracasei, DSM19465株)」を同一量含有しており、また、同一規格の原料を使用した全く同一処方の飲料であり、同一性が失われていません。
方法:試験責任医師の判断により、摂取前検査の腸内フローラ検査でLactobacillales目の占有率が低く、排便回数が少ない成人日本人男女44名を選抜しました。試験参加者を、被験飲料群、プラセボ群に22名ずつ割り付け、被験飲料またはプラセボ飲料を1日1本、2週間摂取させました。摂取前、摂取1週間後、摂取2週間後に腸内細菌叢をterminal restriction frag ment length polymorphism(T-RFLP法)を用いて調査し、便秘の自覚症状はCAS-MTを用いて、便の形状は便形スケールを用いて評価しました。排便頻度については、排便があった際
に日誌に記入させました。また、安全性評価として身体測定・理学検査、内科的検査、末消血液絵検査、尿検査についても評価しました。
主な結果:全試験参加者44名のうち、自己都合によって1名が脱落し、最終解析対象は被験飲料群が22名、プラセボ群が21名でした。被験飲料摂取後の腸内細菌叢の占有率について、プラセボ群と比較して被験飲料群のProvotellaは有意に低値(p=0.042) 、Clostridiums ubcluster 14aは有意に高値(p=0.042) を示し、自覚するお腹の張りが有意に軽減 (p=0.01
5) しました。さらに、安全性評価では当該飲料の摂取に伴う医学的に問題がある変化は認められませんでした。
科学的根拠の質:本試験では対象者の食事制限を行っておらず、試験食品の摂取による影響を厳密に評価したとは言えませんが、対象者の日常生活を変えずに試験を実施しており、結果の信頼性は高いと言えます。また、ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験を行い、その論文が専門家による査読を経て学術専門誌に採択され、公表されており、L.カゼイ菌(L.paracasei, DSM19465株)を含有する飲料による腸内環境改善効果の科学的根拠の質は高いと評価できます。 |